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レンダリングエンジンについて

  

レンダリングエンジンについて

この節では、ここまで3DCGのレンダリングに関する一般的な内容について説明してきました。 ここからはBlenderに直接関係する内容に踏み込んでいきます

この記事では、レンダリングエンジンについて解説します。 なお、実際にBlenderを使ってレンダリングを試す操作はここでは行いません。 実際にレンダリングを行っての試行錯誤はもう少し先の記事で紹介します。

基礎知識 > 3DCG制作の流れで説明したように、3DCGはレンダリング処理によって最終的な画像が完成します。 レンダリング処理とは、座標や質感を与えられた物体を計算によって画像化することです。 ライトを光源、カメラを視点として陰影の計算を行い、マテリアルやテクスチャで物体の表面の質感・模様を計算します。

レンダリング処理を行う機能は、『レンダリングエンジン』と呼ばれます。 Blenderには、Eevee、Workbench、Cyclesの3つのレンダリングエンジンが搭載されており、どれを利用するかは利用者が選ぶことができます

  
レンダラーとも呼ばれますが、本ウェブサイトではレンダリングエンジンで統一します。

Eevee、Workbench、Cyclesの3つのレンダリングエンジンの特徴は以下の通りです。

レンダリングエンジン 特徴
Eevee
(標準レンダリングエンジン)
・Blender 2.8系で登場
・ラスタライズと呼ばれる計算方法
・高速
・高品質
Workbench ・Blender 2.8系で登場
・3D Viewport内の表示で利用される
・最終的な画像の生成には向かない
・超高速
・低品質
Cycles ・Blender 2.61で登場
・パストレーシングと呼ばれる計算方法
・低速
・超高品質
  
Workbenchは3D Viewport内での表示が主な役目であり、最終的な画像の生成には向きません。 そのため、本ウェブサイトでは以降はWorkbenchについては触れません。

Blender 2.7系までのBlender RenderとBlender Gameは廃止された

Blender 2.7系までのレンダリングエンジンについても説明しておきます。 Blender 2.7系まではBlender Renderというレンダリングエンジンが搭載されており、それが標準のレンダリングエンジンでした

また、Blender 2.7系まではBlenderでゲームを開発・動作させることができ、ゲーム用のレンダリングエンジンとしてBlender Gameと呼ばれるレンダリングエンジンも搭載されていました。

さらに、Blender 2.61からは超高品質のレンダリングエンジンであるCyclesが登場し、3つのレンダリングエンジンが使える状態でした。 まとめると以下のようになります。

レンダリングエンジン 特徴
Blender Render ・高速
・中品質
Blender Game ・ゲーム用
Cycles ・低速
・超高品質

Blender 2.7系では上記の通りでしたが、Blender 2.8系でBlender RenderおよびBlender Gameは廃止されました。 また、新たにEeveeとWorkbenchが搭載されました。

CyclesについてはBlender 2.8系 / 2.9系でも引き続き利用することができます

Blender 2.7系まではレンダリングエンジンの切り替えは大変だった

Blender 2.7系までは、3DCG制作途中でレンダリングエンジンを切り替えるのは簡単ではありませんでした。 なぜなら、レンダリングエンジンごとにマテリアルの設定項目が異なっていたためです。

標準レンダリングエンジンのBlender RenderとCyclesではマテリアルの設定項目が異なっており、レンダリングエンジンを切り替えるとマテリアルの設定項目も切り替わっていました。

そのため、レンダリングエンジンを切り替えるとマテリアルの設定を最初からやり直す必要がありました。 つまり、レンダリングエンジン間でマテリアルの設定を引き継げなかったのです

そのような仕様であったため、レンダリングエンジンをどれにするかはマテリアルの設定を行う時点までに決めておく必要がありました

Blender 2.8系からはレンダリングエンジン間でマテリアル設定を引き継ぎやすくなった

Blender 2.8系ではBlender Renderが廃止され、新たにEeveeが搭載されました。 EeveeとCyclesでマテリアル設定がほぼ共有できるようになり、レンダリングエンジンの切り替えが気軽かつ簡単に行えるようになりました。

とはいえ、レンダリングエンジンを切り替えると出来上がる作品もそれなりに変化してしまいます。 マテリアル設定はほぼ引き継げますが、陰影計算の方法が異なるためです。

つまり、Blender 2.8系以降でもマテリアルの設定を行う時点までにレンダリングエンジンを決めておくことが重要ということです

  

レンダリングエンジンの切り替え方法

レンダリングエンジンは初期状態でEeveeが選択されていますが、いつでも自由に切り替えることができます。

レンダリングエンジンの切り替え
レンダリングエンジンの切り替え

上図のようにPropertiesのRender PropertiesタブにあるRender Engineから切り替えることができます。

  

まとめ

Blenderのレンダリングエンジンには、EeveeとWorkbenchおよびCyclesがあります。

静止画の3DCGを制作するならCyclesを、アニメーション3DCGを制作するならEeveeを選ぶのが良いでしょう。 Workbenchは3D Viewport内での表示が主な役目であり、最終的な画像の生成には向きません。

レンダリングエンジンをどれにするかは、マテリアルの設定を行う時点までに決めておきましょう。

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