アニメーションと聞いて思い浮かべるのは、フレームごとに物体が変形する場面でしょう。 セリフに合わせて動く口や、剣の柄を握る指の動きなどです。
もちろん、それは正しい認識ですが、アニメーションは必ず変形するというものではありません。 Blenderでは、以下のように変形しないアニメーションも、変形するアニメーションも扱うことができます。
まずは、変形しないアニメーションの例を紹介します。
マテリアル設定を変えることで変化をつけることができます。 以下のアニメーションでは、マテリアルの基本色が赤色から青色に変化します。
カメラワークだけでも動きをつけることができます。 以下のアニメーションでは、カメラが反対側まで回り込み、その後、中心部に近づきます。
続いては、変形するアニメーションの例です。
移動や回転および拡大縮小で動きをつけることができます。 以下のアニメーションでは、立方体のメッシュが回転しながら拡大し、その後、移動します。
『ラティス変形』と呼ばれる機能を使って動きをつけることができます。 ラティスとは、型枠のようなオブジェクトのことです。 メッシュとラティスの間にラティス変形の親子関係を構築することで、ラティスの形状の影響を受けてメッシュが変形するようになります。
以下のアニメーションでは、波状のラティスを立方体のメッシュが通過します(ラティスは見えません)。
『シェイプキー』と呼ばれる機能を使って動きをつけることができます。 シェイプキーとは頂点の位置を移動させるもので、メッシュを自由に変形させることができます。 以下のアニメーションでは、立方体のメッシュの上部の4つの頂点が中心に集まることで形状が四角錐に変化します。
『アーマチュア』と呼ばれる機能を使って動きをつけることができます。 アーマチュアとはメッシュに埋め込むことができる骨格のことで、骨格の各関節を動かすことでメッシュを変形させることができます。 以下のアニメーションでは、骨格を埋め込んだ人間の脚が前後に動きます。
Blenderでは、マテリアル設定やカメラワーク、ライティングなどを駆使することで、変形しないアニメーションを制作することができます。
また、移動・回転・拡大縮小やラティス変形、シェイプキー、アーマチュアの機能を使用することで、変形するアニメーションを制作することもできます。